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アプリ体験記

不安をやわらげる呼吸法 — 数息観との出会いと、わたしの小さな気づき

不安をやわらげる呼吸法 — 数息観との出会いと、わたしの小さな気づき

はじめに:「呼吸って、こんなに頼りになるんだ」

朝晩の瞑想を習慣にしてきた私でも、
ふとした瞬間に不安が膨らむことがあります。
SNSを開いて気が付けば心ここにあらず、雑念に飲み込まれてしまう。
「深呼吸しよう」と思っても、浅い呼吸のまま動けなくなってしまうことも。

そんなとき出会ったのが、Gasshoアプリに収録されていた
ご住職の「数息観(すそくかん)」という呼吸法。
そのシンプルさと深さに支えられ、私の日常に小さな安心が戻ってきました。

呼吸と不安:数字で見えた変化

ある日、自分の呼吸を意識的に数えてみたことがあります。
不安を感じていたそのとき、1分間で20回以上も呼吸していました。
不安にのまれると、自然と浅く速い呼吸になることに改めて驚きました。

では、数息観を実践するとどうなるか?
鼻から吸い、口からゆっくり吐くだけで——
呼吸の回数は1分あたり10回以下に落ち着き、
心拍も自然と静かになっていく。

数字にすると小さな変化かもしれませんが、
「体の内側から不安が静まっていく」感覚はとても大きな違いでした。

どれくらい続ければ効果を感じられる?

正直、最初は「本当に効いているのかな?」と半信半疑。
でも、3日ほど続けてみたころから変化が現れました。

不安を感じた瞬間に自然と「ひと呼吸できる」ようになっていて、
数息観が少しずつ「不安と付き合う習慣」に変わっていったのです。

忘れられない数息観の瞬間

最も印象的だったのは、大事なプレゼン直前の控室。
心臓が早鐘のように打ち、手が冷たくなり、頭の中が真っ白になったとき、
「ここで数息観をやってみよう」と思い出しました。

目を閉じ、鼻から吸って、口からゆっくり吐く——
これを1分ほど繰り返すと、
「私はここにいる」という感覚がスッと戻ってきたんです。
そのおかげで落ち着いてプレゼンに臨めたことを今もよく覚えています。

なぜ「数を数える」と不安が落ち着くのか?

この体験を重ねるうちに、
「どうして数を数えるだけでこんなに落ち着くんだろう?」と考えるようになりました。

思えば、不安なときの私は決まって「過去」や「未来」に意識が飛んでいます。
「あのときこうすればよかった」「これからどうしよう」——
頭の中に「今、この瞬間」がほとんどない。

でも「数を数える」ことで、自然と意識は「今」に戻ってくる。
仏教瞑想でも大切にされてきたこの知恵が、 現代の暮らしの中でも静かに役立ってくれているのだと思いました。

家族とのシェア

最近、小学生の子どもが初めての活動に挑戦する機会がありました。
緊張しがちな性格で、これまでにもいろいろ声をかけてきましたが、
そのとき私は「4つ数えながら吸って、6つ数えながら吐いてみよう」と声をかけました。

意外にも楽しそうにやってくれて、 今では緊張する場面で「一緒にやろう」と声をかけてくれることも増えました。

この「不安をやわらげる呼吸法」は、
年齢を問わず家族みんなが実践できるのも大きな魅力だと感じます。

どこでもできる「頑張らなくていい」呼吸法

ご住職が動画で話していた言葉が心に残っています。

「頑張って時間を作らなくていい。赤信号の間だけでも、テレビを見ているときのコマーシャルの間だけでもいい」

これを聞いて、
「特別な時間を作らなければ」という思い込みがふっと軽くなりました。

駅のホーム、エレベーターを待つ間、
メールを送り終えた後——
隙間時間に1分だけの呼吸。
それだけで、日常の流れの中に「戻る時間」が増えた気がします。

科学的にも裏付けられた呼吸の力

さらに、呼吸法の効果は感覚だけではなく、科学的にも裏付けられています。

・1分間に16回以上の呼吸が続くと、不安や緊張が高まりやすい(2018年研究)
・5分間の腹式呼吸でストレスホルモンのコルチゾールが減少(ハーバード大学研究)
・厚生労働省も公式に呼吸法をストレス対処法として推奨

これらを知ることで、
「私が感じてきた変化も間違ってなかったんだ」と自信を持てるようになりました。

数息観と私の日常

この呼吸法を知ってから、
「私はここにいていい」「今のままで大丈夫」という感覚が
日常に自然と戻ってくるようになりました。

特別な道具も時間もいらない。
数息観は、どんな日常の中でも「心の居場所」をつくってくれる。
今の私にとって欠かせない時間です。

おわりに:今日からできる小さな一歩

瞑想やセルフケアというと「特別な時間や準備」が必要だと思いがちです。
でも、数息観を知ってからは、1分間だけ「呼吸に意識を向ける」だけでいいことに気づきました。

次に不安を感じたとき、30秒だけ「鼻から吸って、口から吐く」。
それだけで、あなたの心にやさしいスペースが戻ってくるはずです。

・今日できる小さな一歩
・背筋を伸ばし、1分だけ静かに呼吸を感じてみる
・鼻から吸って、口からゆっくり吐くを3回だけ試してみる
・緊張の前に「一緒にやろう」と周りの人にもすすめてみるぜひ、今日からあなたもこの小さな呼吸を試してみてください。

Team Gassho – Yuka

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