梅雨のストレスに効く瞑想術

マインドフルネス瞑想で梅雨のだるさを乗り越えよう

ジメジメと湿度が高い梅雨は気持ちも晴れませんよね。やる気が出ない、疲れやすくて体が重いなど心と体の不調を訴えるかたも多い季節ですが、体調はいかがでしょうか。

梅雨の時期は気圧の変化によって自律神経のバランスが乱れ、お日さまの光を浴びる時間も少ないのでなんとなく元気が出ない・・。

毎年やってくる梅雨を心穏やかに楽しく過ごせたらどんなにいいことでしょう。「今、この瞬間」に意識を集中するマインドフルネスは自律神経のバランスをととのえたりストレスを軽減したりなど、心と体に嬉しい効果がたくさんあります。

今回は梅雨のだるさを乗り越える対策のひとつ、マインドフルネス瞑想をご紹介します。

梅雨時期の体のだるさの原因

梅雨時期に体がだるいと感じる原因は低気圧による自律神経の乱れと、ヒスタミンの分泌が関係しています。

自律神経のバランスが崩れる

わたしたちが生きていくうえで欠かせない呼吸・消化器官・体温や心臓の働きなどをコントロールしている自律神経。

体の機能を活発にする交感神経と、体をお休み体制にする副交感神経で成り立っており、お互いにバランスを取りながらわたしたちの体内で働いてくれています。

しかし自律神経は気圧の変化の影響をとても受けやすく、バランスが崩れると心と体にさまざまな不調をきたす場合があるのです。

梅雨の時期に続く低気圧のもとでは、空気中の酸素濃度が薄くなるため体内が酸欠状態になってしまいます。自律神経は酸素濃度が低下した体を守るために、副交感神経の働きをリラックスしてエネルギーを蓄えておこうというモードにシフトチェンジし始めます。

梅雨で低気圧になると、倦怠感、眠気や消化不良などの不調を引き起こしてしまうのはこのためです。

ヒスタミンの分泌

低気圧になると炎症物質であるヒスタミンの分泌が多くなるといわれています。

ヒスタミンの分泌が増えてしまうと筋肉や関節周辺の血行不良が起こり、もともと持っている片頭痛、肩こりや腰痛などの症状を悪化させてしまうのです。

自律神経のバランスをととのえる習慣づくり

自律神経のバランスをととのえるには規則正しい生活、適度な運動などが大切です。ほかにも今日からすぐに始められる習慣作りは以下のようなものがあります。

・起きたら朝日を浴びる
・寝る前のスマートフォンの使用は控える
・質の良い睡眠をとる
・バランスの良い食事を心がける
・ゆっくりと深呼吸する
・マインドフルネス瞑想を実践する

次項ではマインドフルネス瞑想について詳しくご紹介します。

梅雨のだるさを乗り越えるマインドフルネス瞑想

自律神経のバランスをととのえてくれる習慣のひとつにマインドフルネス瞑想があります。

「今、この瞬間」の自分の心と体に意識を集中するマインドフルネスは、「今自分はこんな風に感じている」「体のどこが痛い」などとありのままの自分の心と体の状態に「気づく」こと。

マインドフルネスな状態でいられるようになると、自分の心と体を客観的に観られるようになるためストレスが軽減します。心は穏やかに、そして心に余白が生まれ、ストレスと上手く向き合えるようになるため睡眠の質も向上し、そのおかげで免疫力も向上するのです。

梅雨にだるさを感じている自分の体、なんとなくやる気が起きない自分の心にあえて意識を集中することで得られる気づきが必ずあります。

今回はマインドフルネス瞑想のなかからボディスキャン瞑想、雨の音を聴く瞑想のふたつをご紹介します。

ボディスキャン瞑想

マインドフルネス瞑想のひとつであるボディスキャン瞑想は、自分の体の部位に意識を向けて観察する瞑想方法です。

順を追って見ていきましょう。

①床やお布団に仰向けになります。脚は適度に開き伸ばしましょう。腕は体に沿って自然に伸ばし手のひらは天井に向けます。

②左のつま先からボディスキャンを開始します。ただ単純に、つま先の感覚を感じてみましょう。

（冷たいか、あたたかいか、力が入っているか、など）

つま先に呼吸を送るようなイメージで、息をゆっくりと、吸ったり吐いたりを繰り返します。意識をつま先からへ移動させるのと同じタイミングで、呼吸も踵へ送りましょう。

③左の踵➡土踏まず➡足首➡ふくらはぎ➡膝➡太ももへと、順番に意識と呼吸を移動させていきます。終わったら、今度は右脚も同様にスキャンしていきましょう。

④両脚が終わったら次に進みます。

骨盤➡腰➡下腹➡胸➡肩➡腕➡手➡首、そして最後に頭部へ意識と呼吸を移動させていきます。

⑤体すべてのスキャンが終わったら、それぞれの部位の関節を観察してみます。（指が手のひらとどのように繋がっているか、その手がどのように腕と繋がっているか、など）

季節によっても変わってくる空気の温度、触れる感覚にも意識を向けてみましょう。

雨の音に耳を傾ける「聴く瞑想」

ぽつぽつ。

しとしと。

ぱらぱら。

ざーざー。

みなさんは雨の音は好きですか。雨の音にはリラックス効果があるそうです。

自然界に存在する風や雨、波の音、木々のざわめきなどを聞いていたら心地よくなったという経験があるかもしれません。これは “1/ｆゆらぎ” といい、「不規則的なもの」と「規則的なもの」がほどよく調和した状態をいいます。

このゆらぎは、わたしたちにリラックスや心の落ち着きをもたらしてくれるのです。

降り続く雨は嫌になりますが、少しお昼寝ができると、夜眠るときにそっと目を閉じて、ゆっくりと深呼吸をしながら雨の音に耳を傾けてみませんか。

考え事で溢れた頭のなかが静かになり「今、この瞬間」の心と体に意識が戻ってくるでしょう。

マインドフルネス瞑想で梅雨を楽しく過ごしてみよう

今回は梅雨時期のだるさを乗り越えるためのマインドフルネス瞑想をご紹介しました。

この時期に体が倦怠感を感じてしまうのは、低気圧により自律神経のバランスが崩れることや、炎症物質であるヒスタミンが多く分泌されてしまうことが関係しています。

自律神経のバランスが崩れると日中も眠くやる気が起きなかったり、しっかり眠れなかったりなどの不調が現れます。毎日の規則正しい生活やバランスの取れた食事などの習慣にマインドフルネス瞑想を加えてみませんか。

自分の心と体の状態に気づきありのままに受け入れることで、心はきっときっと穏やかになります。また雨の音に耳を傾けるマインドフルネス瞑想で、いつもとは少し違う梅雨の楽しみかたを発見できるかもしれません。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。