年々眠れなくなる私へ。夜の「お経」と短い瞑想がくれた静けさ

眠れない夜が増えてきた
いつからだろう。夜、なかなか眠れなくなってしまったのは。
若い頃は、布団に入って数分もすれば夢の中だった。なのに最近は、頭が妙に冴えてしまって、眠ろうとしても眠れない。布団の中で目を閉じると、昼間の出来事や、やらなければいけないこと、なぜか過去の失敗までがぐるぐる頭をめぐる。止めようと思えば思うほど、思考の渦がどんどん広がっていく。
「眠らなきゃ」「早く寝ないと明日に響く」——そう焦るほど、目は冴えて、眠りが遠のく。
そんな夜を、ここ最近、何度も過ごしてきました。
“寝る”にも練習が必要なのかもしれない
眠るって、本来は自然なことのはずですよね。
でも、現代の私たちにとって「眠ること」って、意外と難しい。スマホを見ていた時間が長かった日、仕事でギリギリまで頭を使っていた日、刺激が多すぎる日常。
気づかぬうちに、私たちは「無になる時間」を失っているのかもしれません。ぼーっとする時間、何も考えずに過ごす時間、心が“オフ”になる瞬間。それがないから、夜になってもスイッチが切れない。
もしかしたら、「寝る準備」をしないと眠れない時代になっているのかも……そう思ったとき、ふと目に留まったのが「瞑想アプリGASSHO」というコンテンツでした。
“お経×瞑想”という、ちょっと変わった選択
GASSHOは、仏教や瞑想をテーマにした音のコンテンツが楽しめるプラットフォーム。その中に、「おごそかなお経」というタイトルの動画がありました。
お経?……正直、最初は少し意外でした。
でも、試しに聴いてみると、静かに響く声の波が、なんとも心地いい。言葉の意味がわからなくても、リズムと音の抑揚に安心感があって、まるで海の底に沈んでいくような静けさがあったんです。
これ、もしかしたら眠る前に良いかも。
そう思って、試してみることにしました。寝る前にGASSHOの「おごそかなお経」を聴きながら、短時間の瞑想をするという、小さな習慣を7日間続けてみることに。
音に“身を委ねる”と、思考がすっと静まる
やり方はとてもシンプル。
寝る前、スマホの通知をオフにして、ベッドの横にイヤホンを置きます。照明を少し落として、5〜10分だけ、お経の動画を再生。目を閉じて、深呼吸を数回。そして、ただ「音を聴く」ことに意識を向ける。
最初の2〜3日は、正直ちょっとソワソワしました。
「これで本当に眠れるのかな?」と疑いながら聴いていた部分もあるし、瞑想にも慣れていなかったので、すぐに思考があちこちへ飛んでいってしまう。
でも、4日目くらいから少しずつ変化が。
お経の声を聴いていると、だんだんと雑念が遠のいて、音の波に乗っているような感覚になる。まるで、脳内の“雑音”がフェードアウトしていくような不思議な感覚です。
言葉に集中するのではなく、「音の響き」に耳を澄ますことで、思考のスイッチが切れるようになってきました。
完璧じゃないけど、“眠る準備”ができるようになった
7日間を終えてみて感じたのは、「完璧な快眠」ではなくても、「眠るための心の準備」が整えられるようになったこと。
お経と瞑想を始める前は、布団に入ってからずっと頭がうるさくて、「眠れない自分」を責めてしまう時間が長かった。
でも今は、GASSHOの動画を再生することで、「そろそろ心も身体もおやすみしよう」というスイッチが入るようになったんです。
もちろん、毎日が理想通りの入眠とはいきません。
それでも、以前のような焦りや不安はぐっと減りました。むしろ、「眠れなくてもいいや。今はただ、音に身をゆだねよう」と思えるようになったことが、一番の変化かもしれません。
次の一歩は「朝の静けさ」——マインドフルネスを日中にも
今回、夜の瞑想と音声を取り入れてみて実感したのは、「静かな時間」は心にとって栄養なんだということ。
眠れない夜だけでなく、日中もたくさんの情報や刺激にさらされる現代。だからこそ、ほんの数分でも「思考を手放す時間」を意識的につくることが大切なのかもしれません。
というわけで、次は「朝のマインドフルネス」にも挑戦してみたいと思っています。
朝起きて、スマホを開く前に、ただ静かに5分間呼吸に集中する。
それだけで、その日の心の在り方が少し変わるんじゃないかなと期待しています。
またその体験も、別の記事でご報告しますね。
忙しい私たちにこそ、「音」と「瞑想」の余白を
最後に。
眠れない夜、焦る気持ちは誰にでもあると思います。でも、そんなときこそ必要なのは、“何かをする”のではなく、“何かを手放す”ことなのかもしれません。
GASSHOの「おごそかなお経」は、そんな手放しのきっかけをくれるツールでした。
音に集中し、思考をそっと静めることで、心に少しの“余白”が生まれる。
その余白こそが、私たちの眠りをやさしく迎え入れてくれるのだと思います。眠れない夜に、ぜひ一度試してみてください。
それが、あなたにとっての新しい「眠りの入口」になるかもしれません。