珈琲とマインドフルネスのひととき

珈琲を淹れる過程にはマインドフルネスの要素で溢れている
みなさんはどんなときに珈琲を飲みたくなりますか。
珈琲を早く飲みたい気持ちを抑えつつ、自分で豆を挽いて、お湯を沸かし、ゆっくりと時間をかけて淹れる。
少し手間のかかる作業なのにどうしてやりたいのでしょう。
気持ちの切り替えができるから、リラックスできるからなど理由はさまざまかと思います。
美味しい珈琲を淹れようと集中する行為は、自分が「今、この瞬間」体験していることに意識を向け続けるマインドフルネスそのものです。
そして脳機能も活性化することができます。
今回は、マインドフルネスと珈琲についてご紹介したいと思います。
マインドフルネスとは
マインドフルネスとは「今、この瞬間」ありのままの自分の心と体に意識を向け集中している状態です。
科学的な研究も進んでおり、マインドフルネスは私たちの脳と心に多くのメリットを生み出すとわかっています。
みなさんは「今、この瞬間」を意識できているでしょうか。
何らかの考えにとらわれたり、根拠のない想像で身体中がいっぱいになったりすることってありますよね。
こうなると目の前で起きている物事が見えなくなる”心ここにあらず”の状態になってしまいます。
マインドフルネスはあらゆる物事において、良い・悪いなどの判断をせず「今、この瞬間」の現実を意識して五感を研ぎ澄ましてみるということです。
マインドフルネスでいられるようになると集中力が高まり、日々の生活で気づかなかったものごとにハッとさせられる機会が多く訪れるようになります。
「今、この瞬間」の現実で自分自身の心が満ちていれば、不思議なくらい穏やかで静かな心でいられるようになるのです。
マインドフルネスはストレス軽減に効果がある
マインドフルネスの効果のひとつに不安やストレスなどが軽減できることが挙げられます。
ストレスが長期にわたって続くと感情や欲望のコントロールができなくなってしまいますが、これには脳の前頭前野という部分が関係しています。
前頭前野のはたらきには、集中力を高めたり、新しいことを創造したりなどがありますが、感情や行動をコントロールする重要な司令塔でもあるのです。
前頭前野のはたらきが低下すると感情のコントロールがうまくできなくなったり、ストレスを余計に感じやすくなったりします。
マインドフルネスな状態でいられるようになると、脳の前頭前野を活性化できることが脳科学の研究でもわかっているのです。
珈琲を丁寧に淹れる作業は前頭前野が活性化する
前頭前野のはたらきを活性化させるには脳に刺激を与えることが重要です。
脳機能を鍛えるには、マインドフルネスが効果的であると先述しました。
ほかにも手先で行う作業や楽器の演奏などが、脳の前頭前野を活性化できるといわれています。
料理や掃除などの家事も、心を込めて行うと効果があるそうです。
そのため美味しい珈琲を淹れようと心を込めて丁寧に行うことで、前頭前野が活性化します。
大切なのは集中して取り組むこと。そして丁寧に手順を踏むことです。
珈琲の香りが私たちにもたらす効果
珈琲の香りってどうして心地よく、ほっとするのでしょうか。
喫茶店に入ったときにふわっと香ってくると思わず胸いっぱいに吸い込みたくなりますよね。
珈琲の香りには以下の3種類があります。
・フレグランス・・・焙煎された珈琲豆や、挽いた豆から発せられる香り
・アロマ ・・・お湯を注いで珈琲を抽出するときに発せられる香り(挽き立てであるほど強く香る)
・フレーバー ・・・珈琲を口に入れたときに鼻に抜けていく香り
ここでは珈琲のアロマが私たちにもたらす効果を2つご紹介します。
リラックスできる
珈琲のアロマでリラックスできるのは、脳内にα波が発生することが関係しています。
α波とは、心と体がリラックスしているときに現れる脳波のひとつです。
ある研究では、特定の珈琲の香りが私たちにリラックス効果をもたらすと発表されています。
リラックスの効果が高いといわれている珈琲豆は、グァテマラやブルーマウンテンなどだそうです。
集中力を高めてくれる
珈琲のアロマで集中力が高まることも明らかになっています。
ひとの集中力を測る指標であるP300という脳波が出やすくなる効果があるそうです。
P300は頭の回転が早くなったりしているときに出現する脳波。
集中力を高める効果があるといわれている珈琲豆は、ハワイ・コナやブラジルサントスなどだそうです。
珈琲を淹れる過程でできるマインドフルネス
今日はどのカップで飲もうかと考えながら、お湯や珈琲豆の準備を始める。
なにげなく、でも丁寧に珈琲を淹れる作業は、「今、この瞬間」ありのままの自分の心と体に意識を向けるマインドフルネスそのものです。
珈琲豆の香りや形を観察する
袋を開けた瞬間の香りを嗅いでみます。
どんな香りがしているでしょうか。
また焙煎の度合いによっても異なる珈琲豆たちの色や形を観察してみます。
浅煎りだと乾燥している感じで、深煎りだとより艶を感じますよね。
指で触った感触はどうでしょうか。五感を使って観察してみます。
珈琲豆を挽く
時間に余裕があるときは手動の珈琲ミルで豆を挽きたいところです。
珈琲豆をこぼさないように慎重にミルに入れていきます。
珈琲豆がミルに入っていく音もいいですね。
ミルを回しながら手に伝わってくる感覚、ゴリゴリと豆が砕かれる音に意識を集中します。
いい香りです。
珈琲豆にはアロマ珈琲オイルという、珈琲の油分が詰まった小さなくぼみが沢山あるそうです。
豆を粉砕することにより、良い香りがパッと放たれるのはこのためなのですね。
珈琲を淹れる
挽いた珈琲豆をドリッパーに入れ、平らになるように調整します。
粉全体が濡れるくらいのお湯をかけ蒸らしスタート。
珈琲豆がふわーっと膨らむ様子や香り、ゆらゆらと立ち上る湯気を30秒ほどのあいだ観察します。
お湯を数回に分けて注ぎながら珈琲が落ちきるまで見守ります。
色や香りはどうでしょうか。
サーバーにポタポタと落ちていく珈琲のしずくの音も聞こえてきます。
珈琲を味わう
選んだお気に入りのカップに珈琲を注ぎます。
カップに手を当て温度を感じながら、色や香りを観察します。
淹れたばかりの熱い珈琲がベストだ、丁度よい温度になってきたときが好き、など好みもあるかと思います。
冷たくなった珈琲も美味しいですよね。
雑味はないか、甘さや酸味は感じられるか。
鼻から抜けていく香りはどうか、意識を集中します。
マインドフルネスな珈琲時間で脳と心を整えよう
今回は、マインドフルネスと珈琲についてご紹介しました。
「今、この瞬間」ありのままの自分の心と体に意識を向け集中するマインドフルネスは、ストレスを軽減できる効果があります。
共通して珈琲のアロマにも、集中力が向上したりほっとリラックスできたりなどのメリットがあります。
珈琲を淹れるひとときをマインドフルネスの時間に充ててみませんか。
珈琲豆の色艶や香り、温度、音、味などを五感を使って観察してみましょう。
脳の前頭前野が活性化されて感情のコントロールが上手にできるようになると、ストレスが軽減できます。
心も落ち着き少しずつ、穏やかな心でいられる時間を増やしていけるのではないでしょうか。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。