ダイエットに効く瞑想法

瞑想とダイエットの関係性
「自分に合ったダイエット方法が見つからない」「食欲が抑えられなくて困っている」など、ダイエットに関する悩みをなかなか解決できない方も少なくはありません。
実は、瞑想はダイエットの効果が期待できるといわれています。
瞑想という言葉を聞くと、スピリチュアルな想像をしてしまう方もいるかと思いますが、睡眠の質が向上したり、感情をコントロールできるようになったりなど、さまざまな効果が実証されているのです。
今回は、瞑想とダイエットについて調査してみました。
また、瞑想方法のひとつとして知られている「レーズンエクササイズ」も合わせて詳しく解説します。
瞑想とは
瞑想とは、『心を静めて無心になること、何も考えずにリラックスすること、心を静めて神に祈ったり、何かに心を集中させること、目を閉じて深く静かに思いをめぐらせること』と、明示されています。
瞑想の主な効果には、ストレスの緩和、集中力・注意力の向上や感情をコントロールできるようになるなどが挙げられます。
余計な思考を排除し、ありのままの自分の心と体に意識を向けられるようになるための手段が瞑想です。
暴飲暴食はなぜ起こる?
ダイエットしたいけど食欲が止まらない、食べ過ぎだと分かっているのについ食べ過ぎてしまう、と悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
そもそも、暴飲暴食が起きてしまうのはどうしてなのでしょうか。
考えられる原因を3つご紹介します。
・ストレスによる過食
・睡眠不足
・ホルモンバランスの影響
それぞれ詳しく確認していきましょう。
ストレスによる過食
仕事が多忙であったり、人間関係の悩みがあったりなどのストレスを抱えている場合、食べることでストレスを発散させようとすることがあります。
ストレスを感じると、脳内でドーパミンやコルチゾールといった食欲を促進する作用のあるホルモンの分泌が盛んになるといわれているため、食べ過ぎてしまうのです。
睡眠不足
睡眠不足になると、疲れがしっかり取れないのはもちろんですが、実は過食にも繋がってしまいます。睡眠時間が不十分であると、食欲を抑制するホルモンであるレプチンの分泌が減少し、食欲を促進するグレリンというホルモンの分泌が盛んに行われてしまうのです。
睡眠時間が少ないことで、長くなった活動時に見合うエネルギーを確保するために、脳が食べることを指示するからであるといわれています。
ホルモンバランスの影響
女性の場合、生理前や生理中に食欲が増して暴飲暴食をしてしまうという方は多くいらっしゃるかと思います。これは、プロゲステロンという女性ホルモンが増えてしまうからです。
お腹が空いているわけでもないのに、何か口にしたかったり、ずっと食べているのに満足できなかったりするのは、ホルモンバランスの影響によるものなのです。
瞑想がダイエットに効果的である理由3選
瞑想の実践により、主にストレスの軽減や、集中力・注意力の向上などの効果が実証されていますが、本当にダイエット効果があるのか疑問を感じる方もいらっしゃるでしょう。
実はこの主な効果が、痩せやすく太りにくい体質へと導いてくれるのです。
ここからは、瞑想がダイエットに効果的である理由を3つご紹介します。
瞑想はストレスを軽減するから
ストレスは、ダイエットをしたい私たちにとって大変手ごわい相手です。なぜならば、ストレスを感じると食欲を増進させるドーパミンやコルチゾールといったホルモンの分泌が盛んになるからです。
仕事や人間関係の悩みは尽きないもので、「今、この瞬間」に集中できずにさまざまなストレスに囚われているという方は大変多いです。不安、怒りや落ち込んでしまったりなどのネガティブな感情は、ストレスをさらに増やしてしまう原因となります。
瞑想を継続して行うことで、考えても仕方のないことから自分を解き放ち、ストレスを軽減することができると考えられています。自律神経の働きを正常に保ち、痩せやすい体に導いてくれるのです。
瞑想は睡眠の質が向上するから
睡眠の質が悪かったり睡眠時間が不十分であると、食欲を促進させるホルモンの分泌が盛んになり、過食に繋がってしまいます。ダイエットを成功させるためには、睡眠不足は大敵です。
実は、瞑想の短期的な素晴らしい効果として、睡眠の質が向上すると確認されています。早い人では、数日から数週間で効果が出る場合もあるといいます。
心も体もリラックス出来るため、交感神経と副交感神経のバランスが整い、深く眠れるようになるのです。
ダイエットや体質を改善したい方は、睡眠の質を向上させることは必要不可欠です。
瞑想は感情をコントロールできるようになるから
瞑想を継続して行うと、ネガティブな思考を減らして前向きになれる効果があることが分かっています。
肥満の原因である暴飲暴食は、寂しい気持ちやイライラする気持ちといったネガティブな感情から生まれます。ネガティブな感情で心と体がいっぱいになると、空腹や満腹感をうまく感じ取れなくなってしまい、過食に繋がってしまうと考えられているのです。
食事瞑想(マインドフル・イーティング)
突然ですが、皆さんは普段どのような環境で食事をされているでしょうか。スマホやテレビを見たり、本や新聞を読んだりしながら食べる「ながら食べ」をしてはいないでしょうか。
ながら食べをしていると、食べ物に意識が向かず、脳が食事中であると十分に認識できなくなってしまいます。その結果、唾液や消化酵素の分泌がされにくくなり、消化器官が低下して内臓に負担がかかってしまうのです。
食事瞑想とは、食材の色、形、香りや食感などのひとつひとつに意識を集中しながらマインドフルに食事を行うことをいいます。
何を食べているのか、どんな香りがしているのか、食べているものに意識を集中させます。よく噛んでゆっくりと味わいながら食べると、満腹中枢が刺激され食べすぎを防止することにも繋がるのです。
次の項目では、食事瞑想でよく活用されている「レーズンエクササイズ」瞑想方法をご紹介します。
レーズンエクササイズとは?
「レーズンエクササイズ」とは、マインドフルネスのワークの1つとしても知られている食事瞑想の方法です。
レーズンがあまり得意ではないという場合は、ナッツやチョコレートなどでも良いでしょう。なるべく凸凹として香りがある食べ物がおすすめです。
レーズンエクササイズのやり方
ここからは、レーズンエクササイズの手順を解説していきたいと思います。
① 食べ物(レーズンやチョコなど)を観察する
レーズンを一粒、手に取ります。指で掴んだとき、手のひらに乗せたときの感覚や重さを感じてみましょう。
触感はどうでしょうか。柔らかい、それとも固いでしょうか。
表面のシワや凸凹などの様子はどうなっているか、あらゆる角度から観察してみます。
② 香りを嗅ぐ
次に、レーズンの香りを嗅いでみましょう。香りの強さや、どのような特徴があるかを観察します。
香りを嗅いだときに、どのような感情や思考が起こってきたでしょうか。早く食べたいと感じたり、ぶどうパンを連想したりする方もいらっしゃるかもしれません。
③ 口の中に入れてみる
香りの観察が終わったとろころで、次は口の中にレーズンを入れてみます。すぐに噛まずに、飴玉を食べるような感じでまずは舌の上でコロコロと転がしてみましょう。
レーズンが転がる舌の感覚やレーズンの味を観察します。
時間が経ってくると味が変わっていく様子や、早く噛んでしまいたいという感情にも注意して観察してみましょう。
④ ゆっくりと噛んでみる
次に、レーズンをゆっくりと噛んでみましょう。
噛んだときの食感はどうでしょうか。どんな味がするかもじっくり観察します。甘みや苦みがありますか。早く飲み込んでしまいたいという気持ちにもなるかもしれません。
噛みながら、口の中で変化していくレーズンの様子をじっくり感じてみましょう。
⑤ ゆっくり飲み込む
じっくり噛んだ後、レーズンをゆっくりと飲み込んでいきます。噛んで柔らかくなったレーズンが、のど、食道を通って胃の中へ移動していく感覚をじっくり観察しましょう。
これらの感覚に集中することで、普段自分が如何に上の空で食事をしていたかに気づかされます。
そして、食事をすることは五感を使うことです。
・見る(視覚)
・聴く(聴覚)
・嗅ぐ(嗅覚)
・味わう(味覚)
・触れる(触覚)
五感を使ったレーズンエクササイズによって、「今、この瞬間」のありのままの世界が観えてきます。
「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずにとらわれのない状態でただ観ること」この力が養われることにより、集中力が向上したり、自分自身の心と体の感覚を観察できるようになるのです。
食べ過ぎていると認識していながらも、食欲が抑えきれずに食べ過ぎてしまうひとにとって、じっくりと食べ物に向き合いながら食事をするエクササイズは、とても有効であると考えられています。
瞑想で痩せやすく太りにくいカラダを作ろう
今回は、瞑想とダイエットの関係性についてご紹介しました。
食事瞑想でご紹介した「レーズンエクササイズ」は、五感を総動員して食べ物を丁寧に観察しながら「今、この瞬間」に居続けるためのトレーニングにもなり得る瞑想方法です。
食欲が収まらないという悩みを抱えている方に、レーズンエクササイズはとても有効であると考えられます。レーズンが苦手な場合は、チョコレートやナッツでも代用ができます。
瞑想を行うことで期待できる効果は以下の通りで、これらは全て、痩せやすく太りにくいカラダへと導いてくれます。
・ストレスを軽減する
・睡眠の質を向上する
・感情をコントロールできるようになる
日常生活にも取り入れやすい瞑想を、少しずつトライしてみるのはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。